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玄奘縁日法要と法話

毎月5日は玄奘縁日です。

玄奘三蔵法師をお祀りしている伽藍で、午後1時より法要、1時半より法話をいたします。生駒基達執事による『玄奘三蔵と法相宗』の話です。場所はお写経道場の五観の間であります。

『薬師寺玄奘三蔵院伽藍 平山郁夫画伯 大唐西域壁画』の特別公開は11月25日までです。

中国唐時代の高僧「玄奘三蔵」のご頂骨をお祀りしている伽藍に、21世紀初めに完成された、平山郁夫画伯の大壁画(高さ2・2メートル。全長49メートル)があります。福井県、越前の大きな和紙をパネルにしてあります。先生がおっしゃるには絵を描く前は、10キロ~20キロでありましたが、絵を描き終えると30キロ~40キロの重さになったそうです。よく見ると絵の具が盛り上がっているように見えます。

壁画殿に入ると先ず、左手に

1号壁「明けゆく長安大雁塔」

玄奘は、貞観3年(629年)秋8月に長安(西安)を出発した玄奘を、この絵は、出発を朝日で表されています。

2号壁「嘉峪関を行く」

唐の国ができ10年ぐらいのことで、国の外へ出ることが厳しく、玄奘の天竺行きは許されなかった。しかし、国禁を犯してでも仏法を求めて旅に出た。万里の長城の西の端。ここから西は砂漠。「空に飛ぶ鳥なし 地に走る獣なし 水草なし」と玄奘はいっています。

絵は山の上の方だけ朝日が当たり、まだ地表んは日が当たっていない様子です。駱駝のキャラバンば描かれています。

1本の道があります。平山先生は薬師寺の土をこの道につけられ、奈良薬師寺に道が繋がったとおしゃいました。

3号壁「高昌故城」

砂漠の中のオアシス国家で繁栄を極めていた。

絵のバックに見える赤い山は「火炎山」です。

日干し煉瓦を積み上げられた遺跡は、現在の様子である。

中国から国禁を犯し天竺を目指して旅をしている僧侶がいると、高昌国王の耳に入り、玄奘を招きいれ、ぞっこん玄奘に惚れ込んだ国王は、兄弟の契りをむすび、玄奘の天竺行きを助けるのであります。道案内をつけ、諸国に貢物と親書を贈り、30人の団体で旅が続くのです。

この絵には、城内に向かう道が左に描かれています。不思議なことに、入口付近から見ても、中ほどから見ても、出口付近から見ても正面に見えます。絵を見ながら歩くと不思議と絵が動いているようにも見えるのです。お時間のある方は、絵を見ながら行ったり来たりして頂くとよく分かります。

4号壁「西方浄土 須弥山」

ヒマラヤをスケッチされ描かれたものですが、「西方浄土 須弥山」とされました。これは単なる風景画ではなく、玄奘三蔵の求法の旅、玄奘の精神というべき壁画です。ここでは、薬師三尊などと同じく、西方浄土 須弥山を本尊として、高昌故城とバーミアン石窟を脇侍としてお祀りしています。

玄奘一行は、標高4000メートルの峠を越して現在のアフガニスタンに入ったものと考えられています。その時、半数の方が雪山でなくなっておられます。玄奘はブーツを履いて山越えをしたと思われます。

この須弥山の3枚山の絵の真ん中の絵をみますと、入口付近から見ますと左奥に進むように見え、中央からは真直ぐ入り、出口付近からは右に入るように見えます。

ここで、天井をご覧頂くと、満天の星空に蓮の花びらが舞う「散華」が描かれています。両端には丸い月があります。

床は砂漠を表し、中央には草のタイルがあります。ここはオアシスを表現されています。

5号壁「バーミアン石窟」

2001年イスラム教タリバンによって大仏が爆破されてしまいましたが、この絵はその以前に描かれたもので、大仏も描かれています。

玄奘が通ったころは、ここは仏教国で、大仏も金色に輝き、宝石がちりばめられてあったそうです。

その後、50、60年してイスラム教が入ってきて偶像崇拝をしないことから像の目の部分が破壊されていました。

6号壁「デカン高原の夕べ」

インドの悠久の大地が描かれ、夕日が描かれています。

時間的な空間で、出発が朝日、須弥山が真昼、そして夕日が沈み、7号壁では夜になります。

7号壁「ナーランダの月」

玄奘はナーランダ大学で5年間仏教を学び、仏蹟を巡拝して沢山の経典を持って長安を目指して帰路につきます。

高昌国へ寄るべく陸路をとって帰ってきますが、高昌国は玄奘が中国長安に帰る5年前、西暦640年に唐の国に滅ぼされていました。

貞観19年(645年)正月、玄奘は急ぎ長安にもどり、唐の皇帝の許しを得て国家事業で経典の翻訳をおこないました。

亡くなられるまでの間、19年間に1335巻の経典を翻訳されました。

麟徳元年(664年2月5日)玉華寺で遷化されました。

玄奘三蔵は命がけで、正しい仏教を伝え広め、人々が争いの無い平和な世界ができ、幸せに暮らせる世を願われました。

玄奘三蔵院伽藍は、玄奘三蔵の威徳顕彰の伽藍です。

春の公開は、平成21年3月1日~6月15日迄

秋の公開は、9月16日~11月25日迄

正月は5日まで特別公開いたしています。是非、ご参拝下さい。

合掌 基達

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